東京転出超過

 1/29総務省から「人口移動報告」が発表された。今回の特徴は東京都は相変わらず転入超過だが31,125人で(比較可能な)14年以降最少だったことだ。昨年7月から3万7千人近く減少、転出超過が5ヵ月連続となった。因みに「自然増減」は8,600人の増である。

 転出超過の要因は勿論コロナの影響、取分け“テレワーク”の拡大と思われる。又、平均賃金が変わらぬ中、都心マンションの高騰をはじめ、家族が一緒に暮らす時間が増え騒音やスペースを広げたい等のニーズがあるものと思われる。しかしこうした理由だけでは結局転出先は神奈川・埼玉・千葉(首都圏)になり東京圏では4万9千人の増加になっている。因みに名古屋圏(愛知・岐阜・三重)は1万7千人、大阪圏(大阪・京都・兵庫・奈良)は118人の転出超過だった。

 とは言え、東京転出という現象はリーマンショックや東日本大震災にもなかった数字だという。地方創生でテレワークや地方への転出を支援関係人口という新しい概念、等々政府も躍起だが“スローガン”だけでは実現しない。大学や企業の地方移転や地方移住の整備など具体な政策が必須だ。

<[9]厚生病院ヒア、JR労組ヒア、過疎WT、消費者部会、[10]総務部会、国交担当ヒア、農水部会、[資料]転出人口(東京)、関係人口(総務省)、交流人口(観光庁)>