グリーン成長戦略

 政府は昨年12月に、脱炭素社会を目ざす「グリーン成長戦略」をまとめた。2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロを目ざし、エネルギー産業・輸送分野・製造業など14分野を対象に目標を定めたものです。カーボンニュートラルは大いに歓迎だが、成長を急ぐあまり環境が破壊されては本末転倒である

 最大のテーマはCO2排出の役4割を占める電力分野の取組みだ。50年の総発電量に占める各電源の割合は、“再生可能エネルギー”を5~6割とし、水素発電とアンモニア発電で1割、残る3~4割はCO2を回収・貯蓄・再利用なのだ。CO2吸収コンクリート・CO2吸収海藻バイオ燃料・水素生成人工光合成・植林などの技術の確立が必須である。またこれらを火力発電と原発で賄うというのも問題だ、脱炭素を名目に原子力発電を重要分野に位置づけているからだ。又、再生エネの洋上風力についても40年までに発電容量4500万kwというのは我が国沿岸に4千基以上の風車を建設することとなること。太陽光発電でも広大な農地や利用可能市街地がメガソーラーのパネルで埋め尽くされる姿には疑問を抱かざるを得ない。

 欠かせないのは、地球温暖化対策国際ルール「パリ協定」との整合だ。世界が脱炭素に向かい新しい成長分野として、環境市場の主導権争いとなってきている。世界・地球を視野に入れた戦略でなければならない。

<[11]JC新年交礼、[12~22]管内事情調査:幌加内、士別、下川、[14]農連宗谷BL、[17]市民の会街演、[資料]脱炭素:世界政策、14分野、2050工程、>