減速世界景気

世界経済の先行きへの不安が広がっている。堅調と見られていた米国の株価が急落、小売売上高も予想を下回っている。ユーロ圏の日本化(通貨高と賃金下落)、日本も個人消費の低迷から脱せられない。という三極の状況なのだ。

三極にはそれぞれの事情がある、米国にはユーロ安ドル高が続き輸出に悪影響が出始めた。ユーロ圏には「日本型デフレ」などといわれるバブルの負の遺産、設備投資・賃金低迷、構造改革の遅れが続いている。ドル高・ユーロ安政策はユーロ圏からの輸出は増えるが、それは他地域への需要を不自然な形で奪うことになり世界経済の不均衡を招くとの指摘もある。更にユーロ安により食料品や燃料価格の高騰を招く(現在の日本がそうだ)との指摘もある。

我が国の円安・株高も陰りを見せ始めている、そもそも円も株もマネーゲームであり実体経済とは言えない。実体経済を反映する企業の設備投資と個人消費は首都圏を除いては伸びていない。これらを解決するのは旧来型の景気対策から脱皮して、(日本のみならず)雇用の安定と社会保障の充実による将来安心なのではないか。

<株・マネー市場、世界経済動向>

世界の株価・マネー

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世界経済動向

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